西尾勝先生巡回10時間集中セミナー in東北を終えて

東北会場は、9月8日(土)・9日(日)の2日間、東北自治総合研修所を会場に開催しました。

参加者約120名(36才未満会員7%・36才以上会員36%・36才未満非会員40%・36才以上非会員17%、自治体学会への入会申込者11名)のうち約80名が研修所に宿泊し、朝昼の食事や、交流会、大浴場の中でまで、自治・分権について考え語り合いました。

西尾先生の講義は、語り口は冷静で平易ながら、内容は盛りだくさんで示唆に富み、自治に対する思いは熱く、若い職員・学生に対しては優しく、そして時々笑いがおこる、もっと聴いていたい10時間でした。

一コマ終了ごとの質疑応答では、研究者からの深い質問、職員からの現場に即した質問、民間人からの多角的な質問、学生からの初心を思い出させるフレッシュな質問等々があり、西尾先生が時に厳しく時に温かい人柄がにじみ出るお答えをくださりました。

西尾先生の著書を読むだけでとても勉強になりますが、こうして生の講義を10時間しっかり聴けたことは、とても意義のあることでした。

若手職員から寄せられた感想を紹介します。

 

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・日ごろから地域の活動に携わっていたが、その活動の目的のためにしか動いておらず、ニーズを把握する―という活動をしてこなかった。(今回のセミナーを通じて)更なる形で、職に活かせる取り組みをしていこうと感じた。

・役場に就職して、自分が学生時代に取得した資格(教育系)が、いつ役立つのだろうと疑問を抱えていた。今回のセミナーで、「生まれて育って、育てていく」は学校現場だけではない、地域からできる支援を探そう―という、最初の目標に立ち返ることができた。

人脈を広げたり、住民の声を聞ける場に足を運んだりすることが、達成の糧になると考えた。

・セミナーで終わりにせず、もっと様々な意見を聞き、考える必要がある。地方自治について勉強を続けたい。この春から、今まで携わったことの無い分野を担当、自信の持てない毎日が続いていたが、本セミナーの交流会で、他の自治体職員から励まされ、自信と決意を持つことができた。

・勉強は、必要だと思っている。そしてその勉強は、死ぬまで続くといいと思っている。勉強の方法は、いろいろあるが、一番いいのは「すごい人に会う」だと思っていた。

今回のセミナー参加でちょっと考えを修正した。

一番いい勉強の方法は、「すごい人に、【みんなで】会う」だ。複数で参加させていただいたので、帰ってきてからも、セミナーの会話が弾み、来週中には「振り返り会」を開く予定。

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また、各会場にオリジナル講義を1コマ準備いただいており、東北会場では「東日本大震災に想う」でした。

来月に予定されている福井会場では、これまで(東北会場でも)語られなかった「原発」についても触れるということで、こちらについても目が離せません。

 

自治体学会東北地域実行委員会事務局 矢野由美子より